健康づくりのための睡眠指針12箇条①

睡眠衛生とは、睡眠に関連する問題を解消し、

睡眠の質や量を向上させることを目的とした入眠方法や

睡眠環境を整える方法のことです。

 

厚生労働省がとりまとめた

「健康づくりのための睡眠指針 2014 ~睡眠 12 箇条~」では、

よい睡眠は生活習慣病の予防などにつながること、

睡眠による休養感は、こころの健康に重要であることが言及されています。

 

そこで今回、「睡眠障害の対応と治療のガイドライン」に提示されている

「睡眠障害対処 12 の指針」を以下に紹介します。

 

. 睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分

必要な睡眠時間は個人で異なり、長ければ長いほどよいわけではありません。

日中の眠気がひどかったり、平日と比べ週末に 3 時間以上長く眠らないといられないようなら、

睡眠不足と判断します。

8 時間睡眠とよく言われますが、この学問的根拠はありません。

必要な睡眠時間は発達と加齢の影響を受けます。

加齢により夜の生理的睡眠時間は短縮します。

寝床の中で長い時間過ごしても生理的な睡眠時間を大きく超えて長く眠ることは出来ません。

 

. 刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法

緊張や強い刺激があると入眠が妨げられます。

スムーズに覚醒から睡眠に移行するためには緊張や刺激を避けることが必要です。

入眠前にリラックスできれば、睡眠へ移行しやすくなります。

多くのリラックス法(軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニングなど)が推奨されていますが、

いずれも直接的に睡眠を誘う効果はありません。

入眠を妨げる要因を弱めることによる間接的効果です。

カフェインは覚醒作用を持つ代表的な物質であり、

 寝つきが良くない場合は、就床前 4 時間のカフェイン摂取を避けるべきです。

さらに、カフェインは利尿作用を持つため、尿意で目が覚めやすくなり、

 中途覚醒の原因ともなります。

また、タバコに含まれるニコチンは交感神経系の働きを活発にし、

 睡眠を障害します。

 

. 眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない

習慣的入眠時刻の2~4時間前の時間帯は

 1 日の中で最も寝付きにくいことが分かっており、

 早起きや不眠の解消のために意識的にいつもより早く床に就いても

 早くに入眠することは難しいとされています。

就床時刻はあくまで目安であり、その日の眠気に応じ、

 眠くなってから床に就くことがすみやかでスムーズな入眠への近道です。

 

. 同じ時刻に毎日起床

就床時刻にはこだわらずに毎朝同じ時刻に起床し、

 起床後なるべく早く太陽の光を浴びることが

 すみやかで快適な入眠をもたらすことがわかってきました。

起床後、目で感じた光は体内時計に伝えられ、

 体内時計のリズムをリセットします。

そうすると、そこから約 1516 時間後に眠気が出現します。

週末、少しでも睡眠時間を稼ごうと朝遅くまで床の中で過ごすと、

 朝の光を取り入れることができないため、その晩はさらに寝つきが遅くなり、

 月曜日の朝に起床するのがつらくなります。

こうした問題は若い世代に多く、社会的時差ぼけと呼ばれることがあります。

完全に私はこのパターンですね~日曜日は眠れません。

 

. 光の利用でよい睡眠

通常室内の明るさは太陽光の 1/101/100 程度で、

 曇りの日でも屋外では室内の 10 倍程度の明るさがあります。

このため、起床後 2 時間以上、暗い室内にいると

 体内時計のリセットが行われません。

体内時計のリズムをきちんとリセットするには、起床後なるべく早く太陽の

 光を浴びる必要があります。

家庭における照明程度では通常問題となりませんが、

 遊技場やナイター施設のような過度に明るい夜間の室内照明は、

 体内時計のリズムを遅らせることとなり、自然な入眠時刻が遅れます。

 

 Papaは朝起きたら真っ先にカーテンを開けて、朝顔とバラの香りを嗅ぎにいきます。

 

. 規則正しい 3 度の食事、規則的な運動習慣

1 日が始まる朝、しっかり食べて栄養を摂取することは、

 脳へのエネルギー補給となり、体温を高め、活動レベルを高めることに役立ちます。

規則正しく朝食をとっていると、朝食の 1 時間ほど前から消化器系の活動が活発になり、

朝の目覚めを促進します。

夜食を食べすぎると寝つきが悪くなり、夜中に目が覚め、

 睡眠の質が悪化することがあります。

食物の消化が終了せず、眠る時間帯に消化器系が活発に活動していると、

 睡眠が妨げられます。

 特にタンパク質の多い食物でこの傾向が強いとされています。

昼間の運動が夜間の睡眠を安定させ、睡眠の質を改善することが分かっています。

日本で成人に対して行われた調査では、

運動習慣のある人は不眠になりにくいという結果が出ています。

軽く汗ばむ程度で、好みや体力に応じて無理のない長続きする方法をとり、

 

 毎日規則的に行うのが効果的です。

 

後半に続く・・・